ザ・コーション・ホーシス3
「サーティー・サマーズ」はさらに静かでした。
カウボーイ・ジャンキーズという名前から、ポスト・パンクの勢いの良いバンドを創造していた自分は、コーラの缶に入った、しょうゆを飲んだような、変な感覚になりました。
「マリナーズ・ソング」、「パウダー・フィンガー」と聴いていくうちに、だんだん買ったことを後悔しました。
「カウボーイ・ジャンキーズってつまらんやん!」
それでも、ついつい、聴かずにいられないアルバムであることに気づきました。
どこまでも静かで、澄み切った月夜のような、夜のさざなみの海のような、そんな音楽なんです。
「ザ・コーション・ホーシス」は僕にとっては、今では一番気に入っている一枚です。
たぶん、数百回、いや、それ以上聴いたかもしれません。
卒業前の気持ちの不安定な時期、仕事を辞めると決めた夜、オーストラリアの大学への進学を決めた日、いつもこのCDを聴いていたように思います。
「ザ・コーション・ホーシス」は一回聴いただけでは、その良さは分かりません。
たぶん、「退屈!」と感じられるでしょう。
でも、5回、10回と聴いていくうちに、きっとお気に入りの一枚になるはずです。
噛めば噛むほど、味が出る。
麒麟のツッコミの田村がお米を噛み続けていると「味の向こう側がある」と言っていました。
「ザ・コーション・ホーシス」はそんな一枚です。

0 件のコメント:
コメントを投稿
<< ホーム